− 店舗デザイン − 店舗開業計画の流れで絶対に失敗したくない人のための4項目
①立地・物件選びについて
お客様が開業したい地域やテナントとして入る場合の階数等、様々なご要望、条件があると思いますが、店舗を設計・施工させていただく側としましては、ぜひこの段階からご相談いただきたいと考えております。
店舗に必要な坪数(面積)によって客席数や販売スペース等の営業利益を生むスペースを想定し、テナント契約をされると思いますが、区画の形状や柱の位置、または天井の高さによってレイアウトに制限ができ、スペースを有効利用できない場合もありますので、事前にラフプランを作成し、ある程度の完成イメージを持った上で立地・物件を確定する方が良いのではと考えます。
また、開業する業態によって必要なインフラ設備(給排水や電気容量、空調設備等)は異なり、そのテナントに準備がなければ実際に計画ができなかったり設備投資に多額の費用がかかったりすることもありますので注意が必要となります。
②基本計画について
立地・物件が決まったら次は基本計画となります。業態によって各スペースに必要な広さ、高さ等は異なりますので、まずはお客様のご要望を聞き取りさせていただきレイアウトを行ないます。
当然業態によって利益に繋がる商業スペース、そして厨房やバックヤード等の従業員の方が利用するスペース、また通路やトイレ等の共用スペースも必要面積が異なりますので、店舗を利用するお客様や従業員の方が快適かつ効率的に利用出来るよう、適切な空間ボリュームに調整してゾーニングをしていきます。また、内装にかけられる費用が決まっていれば意匠デザインや備品等にかけられる費用のグレード感がある程度想定できますので、出来る限り希望のご予算に近い形でご提案をさせていただくことができます。
計画段階での様々なご要望を盛り込んでプランを確定させた後、お見積りをご提出させていただいた際に、ご予算と大きく差が生じ再計画となったり、予算的に計画自体の実行が難しくなるというケースもありますので、計画からオープンまでの期間があまり無い場合や実施までを効率的に進めたいと考えているお客様は、ご予算の提示を事前にしていただくことも良い方法ではないかと考えます。
③実施計画について
基本計画が終わったら、次は実施計画となります。内装材や造作物のデザイン、家具や照明器具の選定、設備機器の選定等、具体的にどのようなデザインにするのか、どのような機能を盛り込むのか等の様々な要素を決定します。
また、各スペースに必要となる細かな寸法も確認し、問題がある場合は計画を変更または調整していきます。それを展開図や詳細図、仕様書としてまとめた図面でお客様に承認いただき次の施工へと進めていきます。また、場合によっては完成イメージパースを作成し、よりお客様のイメージとこちらの提案に相違がないかを確認することもあります。
④施工について
実施計画が終わったらいよいよ施工となります。担当の現場管理者が各専門業者をまとめ、現場を安全かつ効率的、そして丁寧にお客様の店舗をつくりあげていきます。
現場によっては既存の店舗を解体したり、既存のものを流用したりして施工を行う場合もあると思いますが、調査段階ではわからず施工段階で何か計画変更をせざるを得ないことが発生する場合もあります。その際は、お客様と設計者、施工管理者で内容を確認しどのような形で施工を進めていくかを決定し、施工をおこないます。
施工が終わったら最後に竣工・引渡しとなります。お店全体を観て、図面やお見積りの通りに完成しているのかを確認していただき、造作物や機器等の使い方を説明する必要がある物に関してはご説明させていただき終了となります。
以上がディープラスの考えるお客様が開業する際にぜひ知っておいていただきたい計画の流れとなります。これから開業される事業主様にとってより良い環境を創造するための一助となれば幸いです。