「想像を超える創造」de'plas

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2017.11.26 人気店舗 デザイン年鑑 2018に紹介されました。

 

 

老舗の風格を漂わせながらもスタイリッシュな空間!!

 

 

一藤博多店は、福岡県博多区博多駅前という好立地にあるもつ鍋専門店です。一藤は今泉本店と天神西通り店に続き、3店舗目として出店され、福岡県内外に多くのファンを持つ有名店です。前2店舗は、立地的に若者が多く集まる地域ですが、今回は博多駅前での出店となるため、観光客やビジネスパーソンという今までとは違った客層を、いかにして取り込むかが重要であり、これまでと差別化を図ったデザインが必要だと思いました。1階の客席は、和の伝統を受け継ぐ格子の間仕切りや建具、地窓や濡れ縁を設ける和空間とする一方、革新的なデザイン要素として、照明器具にハンス-アウネ・ヤコブソンのコードペンダントを設けたり、床を墨モルタルの四半目地仕上げにしたりしました。また、2階の客席に関しても、床は色調の異なる木目調タイルを組み合わせヘリンボーン貼り、壁は升を積み重ねたようなデザインの升格子壁や黒竹を敷き詰めニッチを設けたアクセント壁、天井は一部を折り上げ天井とし間接照明を設ける等、伝統的な和の空間に、革新的なデザイン要素を取り込んで融合させることで、コンセプトに沿った独自性の高い新空間を創造出来たと思います。

 

 

 

 

 

大正モダンという新感覚の空間創造

 

 

「欧風カレー白山舎」は佐賀県佐賀市の三瀬村にある欧風カレー屋です。この店舗は佐賀市民に愛され県内外に多くのファンを持つ、佐賀市中心に構える昭和33年創業のレストラン「白山文雅」の系列店であり、フレンチをベースとし、甘さと辛さを絶妙に調和させた優雅な欧風カレーを堪能できる名店です。コンセプトは、「大正モダン」。既存の建物が純和風であった為、少し観点を変えて、和風の外観はそのままに、店舗に一歩入れば大正モダン的な空間が広がるという外と内での意外性を狙った意匠デザインを考えました。外観は既存の和風建築を生かし、店舗内も既存のアンティークカウンターを流用する等、出来るだけ無駄をそぎ落とし、「あるものを最大限にうまく活かす」事を心掛けました。客席数を多くとれるようにオープンテラス席と店内スペースを増床しました。テラスとの間仕切りを大きめの赤格子窓とし、空間に広がりを持たせ、お客様が開放感のある空間で食事を楽しめるようにと計画しています。建具や床の一部の赤色、天井と椅子の深い青色で色のアクセントを加え、大正モダンという古き良き時代の落ち着きと上品さを兼ね備えた場所を創出出来たと思います。